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当時、赤坂は焼け野原で飲食店は一軒もなかったそうです。
ハイカラだったおじいちゃんは当時世に出たばかりの「あいすくりん」に目を付け大いに売りました。しかし売れたのは夏の間だけで、寒くなるとトンと売れずに困り果ててしまいました。

「そうだ、寒い時期には身体の温まるおでんがウケるのでは?」
狙いは当たり、これまたよく売れたそうです。
そのうちお客様からこんな要望が出ました。
「おでんを食べたらお酒が呑みたくなったよ」
国子おばあちゃんはお酒を置くことにしました。
そうしたらまたこんなご意見が。
「お酒を呑んだら肴が欲しいよね」
父は魚を仕入れて刺身や焼き魚をメニューに加えました。
そうしてお客様のニーズに応えていくうちにメニューはどんどん増え、日本料理店としての原型ができていったのです。いうなれば一福は本当の意味でお客様に育てていただいた店といえます。
私はこういった一福の歴史をとても面白く思います。
ジャンルにとらわれずお客様のニーズに合わせてメニューを生み出していく。
このスタイルは一福の良き伝統としてこれから先もずっと続けていきたいと思っています。と同時にお客様に愛された一福の味も守っていきたいと思っています。
私は幼い頃から仕事をしている父の傍らで一福の料理を食べて育ってきました。
ですから私の味の原点は今まで食べてきた初代、二代目の料理の味なのです。
この味を絶やすことなくお客様に味わっていただきたい、私自身もこの原点を大切にしていき沢山の人に一福の味を楽しんでいただきたいと願っております。
どうかこれからも変わらず一福を育てていただけます様、よろしくお願いいたします。

![旬菜工房一福[赤坂の老舗で旬の季節料理をお召し上がりください。皿うどん、ちゃんぽんなど、お手ごろランチもございます。]](../common_img/common_tit01.jpg)















